キマシのSKYRIM

スカイリムのプレイSSや小話などを載せていきます!

次回予告

 次回はSSと小話をうpしようと思いまする。

 その次回予告的なのを(`・ω・´) 

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 そこ、沼地の廃都では、人は外のように人を見ない。

 そこ、沼地の廃都では、人は外のような人の形を持たない。

 開けぬ夜の闇を溶かした沼に囲まれた廃都。

 名を「ヨモツ」という。

 

 革ブーツの底が、石畳の剥がれた道を踏みしめる。長い年月で風化したのか、それとも石材として略奪されたのかは分からない。残された僅かな石が、月光の光を飲んで道に転々と光点を浮かび上がらせていた。まるで道を示しているようだが、光点が続く先は腐敗した死者の都だ。

 戦争で放棄された挙げ句、死霊術士と吸血鬼によってなぶり者にされた小さな街が道の先に佇んでいる。見ようによっては、土地勘の無い旅人を誘き寄せるための罠にも見えた。

 ため息を一つし、その人物は夜道を駆ける。腰では、火の消えたランタンを揺れていた。何の躊躇いも無く、忌み者の群れる街へ一直線に駆ける。尋常の者であれば近寄る理由もない場所だが、それは同時にその者が異常に身を置く者だという証明でもあった。

 

「乙女よ。その目の奥に狂気を孕む乙女よ。甘美なる夜を恐れ給えよ」